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【実績紹介】 「トヨタ MR2(AW11型)」 ラジエターサポートメンバー腐食、溶接修理
皆様こんにちは!
当社H.Pをご覧頂きまして誠にありがとうございます!
さて、今回のご紹介のお車はこちら!
元祖ミッドシップリヤドライブ!昭和61年式のMR2!
その当時は軽量ボディや運動性能の高さからジムカーナなどの
競技車両としても多く使用され、人気を博していましたね。
何だか久しぶりにお目にかかれた気がします。イイです!
それでは早速、修理内容をご紹介します!
4AGエンジンS/C付!
今回のご依頼は『ラジエター本体の下側を支えている
メンバー(柱)が腐食しているので直してほしい。』
との事です。どのくらいのダメージなのか、チェックしてみましょう。
実際に下に潜って見てみると・・
ご覧の通り、かなり腐食が進んでいました。
このままでは最悪の場合、ラジエターが脱落する恐れが。。
あらかじめお客様自身がネットで部品を購入して、
お持込みして頂いたのですが・・
横から見ても大きく穴が開くほどサビが進行してます。
こちらの部品は「ネジ止め」ではありませんので
最終的にはサポートメンバーをどこかで切断して溶接しなければなりません。
どこで切ってどこで溶接するか、重要な決断を行います。
ラジエターやコンデンサを外して溶接作業を行う為、ホースやゴム類の純正部品の在庫を確認した所、メーカー生産終了、とのアナウンス。。
あらゆる所の「固着」が想定される中、「全て再使用が前提」での作業は可能か?
ここで更に問題が発生。
「メンバーの太さ・大きさ」「取付穴の有無・位置」
お持込み頂いた部品が微妙に違う事が判明しました。
おそらく当時の「輸出用」の物かと思われます。
修理がますます厳しい状況に。さぁどうする?
しかしお客様の気持ちに何とか応えたい!と思い、「無い物は作る」をモットーにトライする事を決意!
そうと決まれば寸法の違いや取付けの位置の誤差を入念にチェックしておき、完成までのイメージトレーニング
をしておきます!
「職人魂」に火がついてきました!
ここからは一気に進めていきます!
まずは補機類を外してラジエターサポートメンバーをイメージした位置でズバッと切断!
赤い点線部分で切断しました。
今度は切断した部分に合わせて、お持込みいただいた部品をピッタリの所でカットし、全体にサビ止め塗装を施しておきます。
上と同じ画像です。
カットして残った車体側の○印部分、このまま使用するのは何だか心細い気がしますね。
それならば強化します!
ワンオフで全体に蓋をするイメージの補強ステーを作成し、溶接!見た目も滑らかになりましたね。
後でここもきっちり塗装します。
取付け角度などに細心の注意を払い、太さの違いなどによる微修正を加えながらメンバーを溶接。
新サポートメンバー溶接終了!
こんな感じです。
自然な仕上がりを目指しました。
スポイラーを取り付けるステーなども互換性がありませんでした。ですので、こちらも全てワンオフで 作成し溶接しました!
最後に新品のLLCを注入し、エア抜きが完了したら作業終了です!
藤沢市よりお越しのO様、
この度は当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました。
今後共カーテックJIN-CHUをどうぞよろしくお願いいたします!
PHOTO/ M.INOUE
TEXT/S.ITOH